大学入試の「面接」はどこで差がつく?重要ポイントと具体的な対策を紹介

大学入試の面接で差がつくポイントと具体的な対策

受験生
受験生

面接はどういうところに気を付けたらいいの?
どういうところで差がつくの?

大学入試の面接試験は,筆記試験のように過去問の「正解」が出てくるわけではないので,受験生にとっては悩みの種になりますよね。
塾の指導や,インターネットなどは情報量が多すぎて困ってしまいます。


この記事では,面接の中で「差がつくポイント」について詳しく紹介していきます。
結構シンプルなポイントになります。
併せて,「差がつかない(つきにくい)」ポイントと,なぜ差がつかないのかという理由も紹介します。


この記事は,実際に入試の面接試験を複数回担当した私の経験をもとに書いています。

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この記事は私の個人的な意見に基づいて書いていますが,他の教員と一緒に面接を担当した経験からも,一般的な基準から大きく離れてはいないと思います。
※ただし,あくまでも私個人の意見であって,特定の大学,あるいは大学全体の見解ではありませんのでご注意ください。
また,個人面接(集団面接ではない)が対象となっている点にご注意ください(集団面接は担当したことがありません…)。


この記事を読んで面接で差がつくポイントを知れば,面接の対策もしやすくなりますし,面接で最も効果的なポイントが分かるので,合格も近づくはずです。


少し長いですが,10分かからずに読めるので,面接で差がつくポイントについて知りたい方はぜひ最後まで読んでみて下さいね。

1.差がつくポイントと差がつかないポイントの違い


面接の対策についてインターネットで調べると,予備校や学習塾などからたくさんのポイントが紹介されています。
たとえば,

  • よく聞かれる質問を押さえておいて,事前に答えを準備しておく。
  • マナーに気を付ける(言葉遣い,姿勢,ノック,など)。
  • 服装,メイクについての注意。

といったところが多いでしょうか。
もちろん,これらのポイントは間違ってはいません。ただ,

  1. ポイントが多すぎる。
  2. 特にどれが大事か分からない。

というのが困るところです。

では,ちょっと考え方を変えて,面接対策を「差がつくポイント」「差がつかないポイント」に分けてみることにしましょう。
一番の違いはここ⬇️にあると思います。

  • 差がつくポイント=加点方式のポイント
  • 差がつかないポイント=減点方式のポイント

詳しく説明します。
「差がつかないポイント」というのは,このような特徴⬇️に当てはまるものだと思います。

  • まぁ,普通にやってれば問題ないよね。
  • ふつうみんなやってくるよね。
  • 目立って悪かったりしないなら,ほとんど気にしないよね。

要するに,ほとんどの受験生ができているか,正直ほとんど気にしないポイントです。
たとえば,よく言われる「面接のマナー」みたいなものがこれに該当します。
その詳しい理由などは後ほど説明します。

とすれば,「差がつくポイント」の特徴は自然と分かってきます。

  • 出来ている受験生とそうでない受験生が分かれるポイント
  • 出来ていない人が結構多いポイント

というものですね。

受験生
受験生

それって具体的にどういうものなの?

と思いますよね。
次で詳しく説明します。

2.差がつくポイントと具体的な対策


「差がつくポイント」は,加点方式のポイントで,できる受験生とできない受験生が分かれるということを書きました。

受験生
受験生

できない受験生も多いってことは,それは予備校とか塾では対策できていないってこと?

と思うかもしれません。
これはちょっと違っていて,要は,

とべお
とべお

やり方が少し違うというか,頑張ったことが裏目に出ちゃったりするんだよね。

というイメージなんです。

こちらの記事⬇️でも書きましたが,結局のところ,「面接で何を見たいと思っているか」の一番大事なポイントは,「自分の頭で考えているか」なんです。


ですから,面接で差がつくポイントもこれと同じで,「自分の頭で考えて,自分の言葉で話しているかどうか」が表れるポイントなんです。
もちろん,「志望理由書」がしっかり自分で書けていることが大前提ですが,面接官にとっては,その志望理由書を本人がしっかり書いたのかは分からないんですよ。
面接は「志望理由書の確認」に近いと思っています。


つまり,面接で差がつくポイントというのは,一言でいえば,「自分の頭で考えていることが分かる受け答えをできるかどうか」です。

受験生
受験生

そうは言っても,よく分からないよ。
具体的にはどういうことなの?

とべお
とべお

ですよね。
それでは分かりやすいポイントを2つ紹介しますね。

2-1.「音読」をしない

まずは「音読をしない」です。
はい,これですね!もうとにかくこれです!
面接をしていて一番気になるところです。

何か質問をすると,受験生が「音読」を始めるんです。

受験生
受験生

いや,原稿なんて持ち込めないでしょ!

たしかにそうなんですが,頭の中にある,一生懸命覚えてきた「見えない原稿」を「音読」するんですよ。
これ,かなり違和感があります。
というのも,志望理由書などの「原稿」は,基本的に「書き言葉」ですよね。
しかし,面接の場は「話し言葉」のやり取りです。
「話し言葉」が出てくるのが普通の場面で,受験生の口からは「書き言葉」が出てくるんです。
明らかに不自然なんです。

受験生
受験生

それが普通じゃない?
気にし過ぎじゃない?

と思うかもしれません。

では,国会答弁とか大臣の記者会見などを思い出してみて下さい。
はっきり言って,「何言ってるか分からない」であったり,「質問の答えになってなくね?」なんてことも多いですよね。
その理由は簡単で,他人(官僚)の書いた原稿(=「書き言葉」)を「音読」して,語尾だけ話し言葉っぽくしているだけだからです。
面接官の立場から見ると,面接でそれと似たような感覚になっていると思ってください。
正直印象は良くないことが分かるでしょう。

さらに,「音読」だと「文章を切る場所」が不自然にもなります。
話し言葉ならここでは切らないよね,みたいなところで切れたりするので,これも違和感があります。

受験生
受験生

それなら,具体的にどうすればいいの?

ということですが,これはもう「音読はしない」,もう少し言えば,「原稿は用意しない」ことです。
どんな回答をするかを考えておく必要はありますが,一字一句覚えるのはやめましょう。
メモ帳に書けるくらいの「要点だけ」を単語レベルで準備しておいて,あとはその場で言葉をつないでいくのが一番です。

受験生
受験生

それだとちゃんと答えられるか不安だよ…

と思うかもしれませんが,大丈夫です。
多少言葉に詰まっても,多少言い回しがおかしくなっても,言いたいことが伝われば減点になんてなりません。
この「音読」の厄介なところは,真面目な受験生ほどハマってしまう可能性があることです。
きっちり準備することが裏目に出てしまうんですね。
ある種の「テキトーさ」が欲しいところです。

さらに,原稿を準備している質問とそうでない質問(アドリブの予想外の質問など)で,明らかに回答の精度などが違ってしまうと,その「落差」が目立ってしまいます。

面接官
面接官

準備しているものには答えられるけど,そうでないものには答えられないのか。

と,かえってあまり良くない印象を持たれてしまう可能性があります。
これはもったいないです。

2-2.変に堅苦しい言葉を使わない

もうひとつは変に堅苦しい言葉を無理して使わないことです。
これも面接をしているといつも気になるところです。

受験生
受験生

大事な面接だし,しっかりとした言葉遣いをしよう!

と思うのかもしれませんが,ちょっとやり過ぎかなと思うことが多いです。
たとえば,

受験生
受験生

はい,貴学では〇〇が充実しており,✕✕に強みがあると知り・・・

受験生
受験生

はい,貴学では〇〇といった活動を通じて地域社会の発展に貢献されていることに感銘を受け・・・

のような感じです。
これ自体が良くないと言うつもりはありませんが,正直な感想としては,

面接官
面接官

いや,高校生がそんな言葉使わないでしょ…

こう感じるだけならまだいいのですが,

面接官
面接官

ほんとにそれ自分で考えたの?

と思われてしまうと良くないです。
丁寧な言葉遣いは必要ですが,「高校生らしい丁寧な言葉」でいいんです。

先ほどの例では,たとえば,

受験生
受験生

はい,〇〇大学では✕✕が充実していて,将来△△に目指したいと思っているので,・・・

受験生
受験生

はい,オープンキャンパスに参加した際に,〇〇大学では✕✕という活動をしていることを知りました。
とても興味を持ったので,自分も参加してみたいと思いました。

というくらいでちょうどよいのではないかと思います。

こんな感じ⬇️になってしまうとダメですが,

残念な受験生
残念な受験生

まぁ,そっすね,ぶっちゃけちょっとは興味あっただけって感じっすかね。

こんな返答はふつうしないですよね(笑)
丁寧な言葉遣いならもっと普通でいいんです。

「音読」や「変に堅苦しい言葉」を使うと,面接官の感想としては,

面接官
面接官

うん,ちゃんと準備して練習してきたんだね。
でも見たいのはその「準備」じゃないんだよなぁ…

となってしまいます。

3.差がつかない(ほとんど気にしない)ポイント2選

次に,面接で差がつかない(つきにくい)ポイントあまり気にしないポイントを2つ紹介しておきます。

3-1.マナー関係

面接では「マナー」が大切だと言われていますよね。

  • ノックをしてから入りましょう。
  • 着席してくださいと言われてから座るようにしましょう。
  • 「はい」と言ってから答えましょう。

などなど,本当にたくさんの「マナー関連」の情報があります。

これらは「大事じゃない」というのではなく,「大事なんだけど,結構みんなできている」んです。
それに,このような⬇️特徴もあると思います。

  • よほどヒドイことをしない限り,そうそうマイナスにはならない。
    (挨拶もしない,勝手に座る,ふんぞり返って座っている,などなど)
  • マナーが素晴らしいからと言って「プラス評価」にはならない。
    (なぜなら面接の目的はマナーの良さを見ることではないから)

マナー関連はある程度できていることが条件であって,加点されるポイントではないと考えておきましょう。

3-2.緊張や口下手はほとんど気にしなくて大丈夫

受験生
受験生

緊張して上手く答えられないんじゃないかって不安がある…
口下手だからちゃんと答えらえるか不安…

こう思う人も多いはずです。
結論から言えば,ほとんど問題ありません

面接官
面接官

緊張してるなぁ~,まぁそりゃ緊張するよね~

と思うだけです(笑)

教員だろうが誰だろうが,大一番などでは緊張するのが普通です。
本当に一切緊張しないなんて人がいたら別ですが,自分だって緊張するくせに「緊張してることが伝わってくるから減点」なんて言う人がいたら,かなりヤバイ人ですよ(笑)

10回,20回やれば慣れて緊張しなくなるのかもしれませんが,現実的には無理です。

緊張しすぎて一切喋れない,質問に全く答えられない,というところまで行ってしまうと厳しいですが,そうでなければ気にしなくてOKです。
逆に,そんなことで不合格にするような人間が面接官をやっていて,その判断が通ってしまうような大学になんて行かなくて正解です。
むしろ,「変なことを言わないようにしよう」とか,「事前に準備したとおりの答えを言わないと」といったことを気にしてしまうと,肝心の要点が疎かになってしまいます。

緊張については,緊張するのは当たり前だし,面接官もそんなことは分かっているので気にしなくていい,と思っておきましょう。

参考:「緊張するな」という謎のアドバイスについて

「緊張しないように」とか「緊張しすぎないように」とか,「緊張せずがんばれ」とか,こういうアドバイス?を平然と言う人がいます。
こういう人は完全に無視していいと思います。
そもそも,緊張しないようにするなんて無理なんですよ。
やり方があるなら私も教えて欲しいですが,

とべお
とべお

じゃあ,具体的にどうするの?

なんて聞いても答えてくれませんし,アドバイスになってないどころか,むしろ追いつめているからタチが悪いです。
答えてくれても「効果のない根性論」みたいなものが返ってくるのがオチです(笑)

これもあまり参考にならないと思いますが,私自身が「緊張」とどう向き合うかについて書いておきます。

  • 大前提として緊張はするもの。
    緊張して何が悪い,と思っている。
  • 誰に聞いた言葉だったかは忘れましたが,「緊張していない人と緊張していないように見える人は,周りから見れば同じ」と考えて,対策をするなら「緊張していないふりをする」ようにしている。

私の場合は,これだけでも結構気が楽になりました。

まとめ

面接で差がつくポイントと差がつかない(つきにくい)ポイントについて解説してきました。

簡単にまとめておきましょう。

  • 面接で差がつくポイントは「自分の頭で考えているかどうか」
     ・具体策①:音読をしない
     ・具体策②:変に堅苦しい言葉遣いをせず,高校生らしい丁寧な言葉遣いをする
  • 差がつかない(つきにくい)ポイントや,あまり気にしなくてよいポイントは,
     ・面接時のマナー
     ・緊張や口下手

です。
頑張って準備「しすぎた」ことがマイナスになってしまうのはもったいないですから,ぜひ意識してみて下さい。
緊張や口下手については,この記事を読んで少し気が楽になってくれたらうれしいです。

最後まで読んでいただき,ありがとうございましたm(_ _)m

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