大学の単位を落とすのはやばい?普通?勉強への取組みと成績評価の目安も解説

大学の単位を落とすのはやばい?普通?勉強への取組みと成績評価の目安も解説

学生
学生

今1年生なんだけど,単位を取るのはどのくらい難しいの?🤔

単位を落としちゃったんだけど,これってやばいの?それとも意外と普通なの?🤔

進級,卒業,就職,奨学金,などなど,,,大学生活のあらゆるところに影響すると言えるのが「単位」です。
今回はそんな単位の修得難易度について解説してみたいと思います。

この記事の内容と結論と先に紹介しておきます。

  • 単位の取得は,「実際には」難しくない。
  • 単位をいくつも落とすのは「やばい」もので,勉強不足。
  • ただし,実は単位の取得は「本来は」かなり大変なもの。

この記事の内容は,実際に現役大学教員として講義を担当して成績評価も行っている経験と,私自身の学生時代の経験を基に書いています。

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この記事を読んでもらえれば,単位を取ることが実際にはそれほど難しくないものであること,単位をいくつも落とすことがあれば「やばい」状況であることを分かってもらえると思います。
取組と評価の関係の目安も載せてありますので,ぜひ最後まで読んでみてください👍

1.単位の取得条件はC評価(60点台)以上

まず,評価と単位の取得条件を確認しておきましょう。
こちら⬇の記事でも書きましたが,改めて一覧表を掲載しておきます。

絶対評価?それとも相対評価?大学の成績の付け方,成績評価の基準について解説

点数(以上,未満)評価GPA点数単位修得◯/✕
90点以上S or 秀 4 
80~90点A or 優 3 
70~80点B or 良 2 
60~70点C or 可 1 
60点未満D or 不可0 
欠席(区別しない場合も)E or 欠 0 
点数と評価,GPA計算のための点数,単位修得の可否一覧

この表の一番右を見てもらえれば分かるとおり,C評価以上,つまり60点以上を取れば単位は取得できます。
単位の「取得」,つまり「単位が取れたかどうか」だけで言えば,S評価もC評価も差はありません。
全部C評価であっても,卒業できることに変わりはありません。

高校までのいわゆる「赤点」(大体30点未満くらいでしょうか)に比べるとハードルが高いように見えるかもしれません。
たしかに,赤点を取るよりは単位を落とす人の方が多いと思いますが,だからといって単位の取得が難しすぎるということはありません。

2.単位の取得は難しくない=単位をいくつも落とすのは「やばい」

単位の取得の難しさについて先に結論を伝えておくと,

とべお
とべお

「実際には」単位の取得は難しくないよ。

ということです。
実は,「本来は」単位の取得というのはかなり大変なことなのですが,,,これについてはこの記事の最後に解説していますのでそちらをご覧ください。
「C評価以上」で単位が取得できると考えれば,それほど難しそうには見えないですよね。

学生
学生

どうして難しくないと言えるの?🤔

ということで,単位の取得が難しくない理由について3つほど説明していきます。
併せて,注意点も書いておきます。

理由①
担当教員は,授業にちゃんと出席して,多少の予習・復習をしていれば問題なく取得できる難易度に設定していることが多い。

理由②
担当教員は,それぞれの大学の学生のレベルに合わせて難易度を調整している。
(一部,赴任した初年度などでは調整しきれないこともあります。)

理由③
事実として,多くの学生はちゃんと単位を取得して卒業している。
科目によるが,単位を落とすのはざっくり言えば4分の1くらいではないか(体感)。

このような感じです。
入学試験と違って落とさなければいけないものではありませんし,その難易度も変に高く設定する必要もありません。
そして,その大学の学生のレベルに合わせて難易度を設定しています。
東大出身の先生が,東大生のレベルに合わせて難易度を設定したら,,,卒業できない学生が大量発生するでしょう(笑)
実際に,どこの大学であっても,多くの学生が卒業用件単位を修得して卒業していることがこれを裏付けているわけですね。

これも私の感覚ですが,留年してしまう学生の割合はざっくり「2割弱」という印象です。
2割まで行ってしまうと「多いな」という感じですね。

次に,注意点を2つほどお伝えしておきます。

  • 1つでも単位を落としたらやばいのかと言えば,そこまでではない。
    =「1つも落とすな!」と言っているわけではない。
  • どうしても合わない科目があったり,高い難易度を設定する教員もいたりする。

単位の取得が難しくないと言っても,1つでも落としたらダメなレベルか,といえばそこまでではありません。
実際に,どうしても合わない(苦手)な科目があったり,高い難易度を設定する教員がいたりもします。
(たとえば,履修者の半分以上が単位を落としている科目もあったりします。)

目安としては,

とべお
とべお

毎学期(半期)何かしらの単位を落としているなら問題かなぁ🤔

半期で2科目以上落としていると心配になるかなぁ🤔

といった感じだと思っています。

3.単位を落とす原因は基本的に「勉強不足」

授業に出て,授業を聞いて,多少なりとも予習・復習をしていれば単位の取得は難しくありません。
要するに,基本的なことをしていれば単位の取得は難しくないわけです。
となれば,単位を落としてしまった場合,その原因のほとんどは,

その基本的なことが出来ていなかった=勉強不足

です。
というより,

とべお
とべお

ちゃんと授業に出席して,ちゃんと聞いてメモを取って,それなりに予習・復習(復習がメインになると思いますが)をしていたらA以上は取れるっしょ。

というのが正直な感覚です。
もちろん,学生本人のやる気や基礎的な学力の差もありますから一概には言えません。
とはいえ,入試をパスしてその大学に入学できたということは,それだけの能力はあると判断されたわけです。
ですから,

学生
学生

普通にやっていれば単位は取れるはずだから,取れなかったら結構やばいんだ😥

と思ってほしいところです。

4.勉強時間・取組と評価の目安

学生
学生

教員の感覚として,どのくらい勉強したらどのくらいの評価になるって目安はあるの?🤔

とべお
とべお

ざっくりとだけど,こんな感じ⬇にまとめてみたよ。

評価授業出席授業を聞いている予習・復習テスト勉強
S or 秀     
A or 優     
B or 良     
C or 可       
D or 不可      
E or 欠  
勉強への取組と成績評価との関係の目安

これを見ると,基本的なことをそれなりにやっていれば単位の取得はできそうだなということが分かると思います。
逆に,D評価のところを見ると,,,「そりゃそうだよな」という感じですよね…

5.単位の取得は「本来は」超大変なこと

学生
学生

さっきから「実際には難しくない」って言っているけど,それはどういうこと?🤔

ハイ,これは「大学設置基準」を見るとよく分かります。
百聞は一見に如かず,まずは見てみましょう!

大学設置基準第21条

各授業科目の単位数は,大学において定めるものとする。
2 前項の単位数を定めるに当たつては,一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもつて構成することを標準とし,…以下略…

出所:e-GOV法令検索
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=331M50000080028

どうでしょうか。
1単位の修得に必要な学習時間は45時間,多くの科目は半期で2単位ですから,90時間です。
半期は基本的に15回ですから,1回当たり90÷15=6時間となります。
授業の時間が通常は90分(1.5時間)ですから,授業以外の予習・復習に必要な時間は6-1.5=4.5時間です。
この時点で,

学生
学生

いや,そんなん無理やろ!!

と思いますよね(笑)

さて,もう少し考えてみましょう。
1年で40単位履修したとしましょう。
単純に半期に分けると20単位になります。
2単位科目を10科目履修している(=毎週10科目の授業を受けている状態)とすれば,予習・復習に必要な時間は4.5×10=45時間です。

つまり,毎週45時間の予習復習が必要な基準になっているんですね😵
これ,授業の時間は除いていますから,授業以外でこの時間を確保しなければいけないということです。
45時間て,,,労働基準法が定める所定内労働時間が週40時間ですから,それより多いわけです。

これを仮に平日だけでこなそうとすれば,毎日9時間土日を入れた7日間だとしても毎日約6.5時間です(笑)

学生
学生

いや,無理!無理!(ヾノ・∀・`)ムリムリ

ですよね(笑)
文科省の役人たちは1日が24時間ではないのか,,,あるいは,優秀な彼らは常人の数倍の効率でこなせるからなのか,,,
分かりませんが,非現実的すぎます(笑)

さて,大事なことですが,教員も「こんなん普通に考えて無理だろ」と分かっていますから,これを前提とした難易度になどしていません。

しかし,だからと言って授業時間だけで全部理解できるレベルにしているわけでもありません。
授業内で全部理解できてるならいいけど,多少の復習くらいはやってくれるのが前提だと思っています。

学生
学生

授業の中だけでちゃんと理解できるように説明しろ!

といった意見を学生が発しているのを聞くこともありますが,このあたりの事情を知ると,そもそも授業内で完結するものじゃないんだということが分かってもらえると思います。

意外と教員も苦労してたりするんですよ…(;´д`)トホホ

まとめ

以上,大学での単位取得の難易度や,単位を落とすことの深刻度について解説してきました。
改めてまとめを載せておきましょう。

  • 単位の取得は,「実際には」難しくない。
  • 単位をいくつも落とすのは「やばい」もので,勉強不足。
  • ただし,実は単位の取得は「本来は」かなり大変なもの。

単位を取ることは決して難しいことではありません。
ちゃんと単位を取って,無事4年間で卒業して欲しいと思います。
単位を取るよりももっと大事なことがたくさんありますので,それらについてはいずれしっかりと記事しようと思います。

それでは最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m

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その他適宜追加していきます。

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