単位がやばい!単位を落とすかも!そんな時に「救済措置」はしてもらえるのか?

単位がやばい!単位を落とすかも!そんな時に「救済措置」はしてもらえるのか?

学生
学生

テストの出来が悪くて単位がヤバイ!!
😱先生に頼んだら救済措置をしてくれるって噂を聞いたんだけど,ホント?

それなりの人数の学生が考えたことがありそうなこの問題ですが,実際のところどうなのか?ということについて解説していきます。

この記事では,「単位がやばい!」「この講義の単位を落としたら留年になる!卒業できないかもしれない!」といった場合に気になるこれらの点⬇️について解説しています。

  • 成績の配慮をしてもらえるか?
  • 追試や追加課題を講じてもらって単位を取ることができるか?
  • 成績の配慮や救済措置に対する教員の考え方とは?
  • 救済してもらえないとすればその理由は何か?
  • それでも諦めきれない時のほんのわずかな可能性は?

結論だけを先に伝えておくと,「(特に最近は)基本的に救済しないので諦めて下さい」となります…
残念ですが…😅

この記事は,実際に成績の配慮や救済措置のお願いが届いている現役大学教員の立場で書いています🧑‍🎓

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この記事を読んでもらえれば,成績の配慮や救済措置について教員がどのように考えているのか,そして基本的に救済措置を講じてもらうことができないことその理由について理解してもらうことができます。

5分ちょっとで読めると思いますので,ぜひ最後まで読んでみて下さい。

1.成績の配慮や救済措置とは?

成績の配慮や救済措置とは

学生
学生

確認だけど,そもそも「成績の配慮」とか「救済措置」ってどういうものなの?🤔

とべお
とべお

明確な定義があるわけじゃないけど,イメージとしては,


・成績の配慮:「D評価(たとえば55点)だけど,卒業がかかっていて,就職も決まっていて,何とか単位がもらえないか。」
・救済措置:「D評価だけど,追試か追加のレポート課題を提出して単位がもらえないか。」


みたいなやつだね。

要するに,単位が取れない時にどうにかして単位が取れる点数まで引き上げてもらうことです。
このことからも分かるように,学生側から教員にお願いするというパターンです。

実際に学生からお願いされることがあるか

学生
学生

実際に成績の配慮とか救済措置を講じて欲しいってお願いが来るの?🤔

とべお
とべお

毎年,というか,ほとんど毎学期来るよ…😒

私の担当している科目は1年次履修科目なので,卒業/留年の瀬戸際にいる学生の履修は多くないですが,1~3年生からも,4年生(卒業がかかっている学生)からもお願いの連絡が来ます。
しかも,平常点科目ではないので,評価点は明確に点数として出しているのですが,それでも数名からこういう連絡がきます。

なぜ成績の配慮や救済措置のお願いが来るのか

これは学生にしか分かりませんが,いくつか理由が考えられます。

  • 単位が取れないと卒業できない。
  • 単純に単位が欲しい。
  • とりあえず言ってみる。
  • 配慮してもらえるという情報をどこかで見た(ネットや先輩からの情報)。
  • 実際に配慮した教員が存在している可能性。
  • 昔は比較的寛容だったらしい。

要するに,

学生
学生

何とかしてもらえるかもしれないってどこかで聞いたことあるし,言うだけ言ってみよう!

があるんだと思います。
教員のキャラクターも多少関係あるかもしれませんが,基本的に言う学生は誰にでも言いそうだと思います。

2.基本的に配慮や救済措置は「なし」

すでに結論を書いてしまっていますが,成績の配慮や救済措置は基本的にありません。

とべお
とべお

ほとんどの教員は救済しないと思うよ。
たまにいるかもしれないけど,かなりのレアケースだろうね。

学生
学生

「基本的に」ってことだけど,どんな事情でもダメなの?🤔

とべお
とべお

本人の責任とは言えなくて,「それは仕方ないよね」って判断されるようなケースでは対応できるよ。

たとえば,

  • インフルエンザや「新型風邪」で対面実施の試験を受けられなかった。
  • 試験の日の通学中に交通事故に巻き込まれて入院した。
  • 大学のサーバーがダウンしてオンラインの試験が受けられなかった。

みたいな感じですね。
これは「仕方ないよね」となることがほとんどでしょう。
ちなみに,自宅の回線の不調やPCの不具合などでオンラインの試験が受けられなかったような場合は,本人の問題なので(もちろん,運が悪いとも言えますが)対応不可でしょう。
少なくとも,私はそうします。

いずれにしても「それは仕方ないよね」という場合のケースは,大学である程度決められているので,直接教員に頼むのではなく,学部の事務に聞くのが一番です。
事務で正式に受理したものは事務経由で教員に依頼が行きますから,教員としても問題なく対応可能です。

しかし実際には,教員に直接お願いしてくる学生がいます。
正当な理由と考えられる場合には,普通に事務を通しても申請が通るでしょうし,教員としても特に気になりません。
問題は,正当ではない理由(=要するに,自分が悪いだけじゃんというもの)の場合です。
こういう場合は,

とべお
とべお

相手するだけでも面倒くさいし,対応するわけないのにいちいち言ってこないで!

というのが正直な気持ちです。

参考:実際にあったケース

以前実際にこんな⬇️ケースがありました。

残念な学生
残念な学生

オンラインの試験を受けたはずなのに未受験になっている。
提出したときにちょうどPCの電源が落ちてしまったことがあった。どうにか対処して欲しい。

しかも,試験実施日からかなり経過してからです。
ここまでの時点でなかなか怪しいですよね…
ただ,システムの不具合などの可能性もゼロとは言い切れないので,調べてみることにしました。

具体的にはその学生のアクセスログを見てみると,,,「提出したかどうか以前に,そもそも試験日に私の科目にアクセスすらしていなかった(もちろん,試験は受けてない)」ということが分かりました。
ここもシステムの不具合が絶対にゼロとは言えませんが,限りなくゼロでしょう。
システムを管理している部署にも問い合わせて確認までしました。
本人の勘違いの可能性もあり得ますが,,,正直,

とべお
とべお

よくもまぁ平然と嘘ついてくるわ😒
わざわざそれに付き合わされた無駄な時間返せよ😒

と思いました。
これならまだ「受け忘れました!どうにか受けられませんか!」と言ってくる方が100倍マシです(もちろんそれも救済措置はありませんけど…😅)。
実際にこういう事をする学生がいたこともあって,やはり基本的には対応しないようにしています。

3.なぜ成績の配慮や救済措置が無いのか

学生
学生

卒業がかかっていたりするなら,多少は配慮してくれてもいい気がするけど…🤔

と思いますよね。
というわけで,なぜ配慮や救済措置を講じないのかという理由についてお伝えしていきます。
理由は,細かく見ればザッと6個くらい考えられるでしょうか。
ただ,一言で言えば,教員にとって「デメリットしかないから」です😞

少し細かく見ていきます。
まずは,そもそもの試験などの出来そのものに関する理由を3つ紹介します。

  1. 追加課題などの実施はシラバスに反することになる。
  2. 絶対評価で満たすべき基準があるわけで,それを満たしていないのに単位が出るわけがない。
  3. そもそも,普通にやっていれば単位は取れるレベルに設定している。

①について,最近はシラバスの書き方についてかなり細かく,うるさく言われるようになっています。
「シラバスは学生との契約,約束だ。内容はしっかり書いて,シラバスの内容をしっかり守れ!」という風潮です。
ですから,シラバスに書いていない「追加課題」を成績評価に含めることは「契約違反」となるわけです。
これは教員の考え方というより,時代の流れでしょうか。

②について,ゼミなどの「平常点科目」では多少の調整は可能でしょうが,講義科目ではやはり基準点を満たさないと単位は出せないですね。
大学の成績評価が絶対評価か相対評価かについてはこちら⬇️をご覧ください。


③については,たしかに稀に例外の科目はありますが(履修者の半分以上が単位を落としている科目とか),基本的には普通にやっていれば取れるような難易度になってしています。
そこに達していないということは,,,やはり単位は出しようがないです。

ただ,ここまでの理由については正直なところ,教員としては,

とべお
とべお

「成績を考慮してあげることそれ自体」は別に大した問題じゃないよね。

とも思います。
これも教員によると思いますが,

とべお
とべお

単位を出したからと言って何かが減るもんでもないし,別にいいんだけどね
単位を出さずに変に恨まれたりしても面倒だし…

というのが本音です。
教員によってはこういう考え方自体を否定する人もいますので,あくまで参考までに。

学生
学生

じゃあ単位くれてもいいじゃん!

と言われそうですが,ここで問題になってくるのが「公平性」なんです。
配慮や救済措置を講じないことには,この公平性に関連した3つの理由があります。

  1. 1人認めると,他の人も認めないと不公平になる→キリがない。
  2. 本人が周りに言う,あるいは,本人が言わなくても周りが言ったりして広がる。
  3. SNSなどに書いたりする学生がいると,とてもじゃないけど認めるわけにはいかない。

①はもう分かりやすいですね。

学生
学生

〇〇さんは認められたのに何で私は!!

みたいなことになると,ちゃんと説明できないですし,不公平になってしまいます。
これはダメ❌ですね。

ただしこれも,あまり大きな声では言えないですが,当人が黙っていれば問題になることもありません。
でも実際は②のようなことがあるから,ネットや先輩情報が出回り,今の状況になっているわけです。

③は割と最近の問題で,SNSなんかで拡散された日にはまぁ面倒くさいですね(笑)
そもそも大前提として,成績評価について大学全体がシビアに,堅苦しくなっているのは事実ですが,それに加えてこうしたSNSの存在も理由の1つでしょう。

たとえば,卒業がかかっている学生にお情けで単位を出したとして,SNSで「〇〇に頼んだら単位くれたわ」みたいになって,大学から「公平に成績をつけろ!」なんてお叱りを受けた日にはもうね…

とべお
とべお

そもそも卒業が怪しいレベルの学生に情けをかけてやった結果がこれかよ…

と馬鹿らしくなりますね(笑)

最後に1つ注意点です。

この記事で書いたことは実際の成績が不十分だった場合の話です。
これとは別に,「成績評価に対して疑義がある」という場合は別物だということです。

たとえば,

  • 対面でテストを受けたのに「欠」になってる。
  • 明らかに成績に誤りがありそう。

という場合などです。
このように,成績評価に「間違いがある」と疑われるときに行う成績の確認,つまり成績の再確認の依頼や疑義照会は別です。
こちらは正当な権利(ただし,根拠がちゃんとあれば)ですので,その場合には遠慮なく申請してください。

成績に誤りがあると疑われる場合については別記事にしようと思いますので,しばらくお待ちください。

4.それでも諦められない!という人へ

学生
学生

それでもやっぱり諦められない!
どうにかしたい!

という人もいるでしょう。
基本的にはあきらめるしかありませんが,どうしても教員に頼むなら次のポイントを押さえておいてください。

  • 相手(教員)を選ぶ。
  • 普段の授業を真面目に受けて課題等も出しておく。
  • 嘘はつかない(どうせダメ元なんだから本当のことを言う)。
  • 変に情に訴えたりしない。
  • 無理だと言われたら潔く諦める。

こんなところでしょうか。
「そんなもの認めるわけないじゃん」というキャラの教員には言っても無駄なので,最初からあきらめましょう(私のようなタイプですが,多くの教員はこのパターンでしょう。)
あまり大きな声では言えませんが,あえて言えば,専任教員より非常勤の教員の方がほんの微かだけ望みがある気がします(笑)
教員にとって非常勤の方が少し「気楽」だからです(これもあまり大きな声では言えませんけど…🤫そしてあくまで個人の偏見です…)。

教員の雇用形態や職位については改めて記事にしようと思います。

そして,普段からしっかり課題にも取り組んでいる学生ならば,そうでない学生よりもほんのわずかに希望がある気もします。
ただ,そういう学生なら瀬戸際には陥っていないだろうという…

あとは変に情に訴えたり,嘘で取り繕ったりせずに本当のこと言って,ダメと言われたら諦めて下さい。
しつこく無意味なメールなどを送ってこられると,教員もイライラマックスになってしまいます…
これは本当にやめて下さい,お願いします…

まとめ

成績の配慮や救済措置について解説してきました。
簡単にまとめておきましょう。

  • 成績の配慮や救済措置は基本的に存在しない。
    (感染症など,大学で認められる理由以外は基本的に考慮されない)
  • その理由は,
     ・そもそも,普通にやっていれば到達するであろう基準に達していない。
     ・1人認めると他の学生との間で不公平な評価となってしまう。
     ・しかも,それをSNSや口頭で言ってしまう学生がいる。

大前提として,成績の配慮や救済措置は「なし」と考えて下さい。
このやり取りは,お願いする学生にとっても,対応する教員(断ることになる)にとっても,面倒やストレスになるだけで無意味です。

普通に授業に出て,それなりに勉強をしてくれれば基本的に単位は取れます。
ぜひ,お互いに不毛なやり取りが減るようになることを願っています…

それでは最後まで読んでいただいてありがとうございましたm(_ _)m

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その他適宜追加します。

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