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・大学生がアルバイトを選ぶ際に重視すべきことは何か?
現役大学教員(私立大学,経済学部)
学生と接する中で伝えたいたくさんのことをブログ(サードゼミブログ)で発信中。
学生時代のアルバイトは主に塾講師(個人経営塾×2つ)。
今思えばもっと色々なアルバイトをしてみたらよかったとプチ後悔中。
アルバイトをしようと思っているんだけど,将来やりたい仕事もまだ決まっていないし,種類が多すぎてどうやって決めたらいいか分からないよ…🤔
大学生になって「アルバイトをしよう!」となると,「何のバイトをするか」を決めないといけないですね。
ただ,本当にいろんな仕事があるので「何のバイトをしたらいいか,どうやって選んだらいいか」で悩むことも多いです。
でも,せっかく時間を使ってアルバイトをするので,「やっている人が多いから」みたいな理由で適当に決めてしまってはもったいないです。
私も,もっと色々と考えて選べばよかったな,と今でも思っています…
それに,何のアルバイトをするかというのは,意外とその後の人生に大きな影響を与える可能性があります。
そこでこの記事では,大学生がアルバイトを選ぶ時にどういうポイントを重視して考えたらいいかを書いていきます。
この記事の内容の大事なポイントを先に書いておくと,このような⬇感じです。
・ついでに「汎用的な」(=後々役に立つ)スキルを身につけてしまおう。
・ついでに趣味も楽しんでしまおう。
・色々なバイト,変わったバイトもやってみよう。
学生と話していても,この記事で解説しているようなポイントを意識してアルバイトを選んでいる学生はほとんどいないです。
そういう意味でも,他の学生と差を付けられるポイントでもありますので,ぜひ最後まで読んでみてください。
ちなみに,その前に「アルバイトをするかどうかを決めたい」という人は,こちら⬇の記事にも目を通してみてください。
1. アルバイトは時間の切り売り→「ついで」を求めよう
これは私がいつも,そして何度も言うことなのですが,
アルバイトは時間の切り売りである。
ということです。
(もちろん,アルバイトに限らず,社会人になってからも基本的には同じです。)
アルバイトに時間を割いて,そこで仕事をしたことに対してお金がもらえます。
自分の「労働」だけではなくて,貴重な「時間」を切り売りしているわけです。
となると,自然とこのような⬇考えになりませんか?
どうせ同じ時間を使うなら,プラスアルファなんかいいことがある方がいいよね。
経済学では基本的に,労働は「不(負)効用」つまり「辛いこと,苦痛」で,報酬はそれに対する対価だと考えますから,同じ「不(負)効用」から「報酬以外の何か」が得られるならばそれを選ぶのが「合理的」です。
それで,その「プラスアルファ」って具体的にはどういうものなの?
これには色々な考えがあると思いますが,たとえば,
- そのバイト以外でも将来役に立つ知識やスキルが身に付く。
- バイトのついでに趣味や遊びを楽しめる。
- 苦手な分野を克服する。
- 将来の目標があって,そのための知識やスキルを身につける。
といったものが考えられます。
得意な分野を活かした方がいいという考え方もありますが,アルバイトという,ある程度自由がきく(=正社員に比べて辞めるのもラク)うちに,苦手なことを「あえて」やってみるのもアリかと思います。
私の身近に,
自分が苦手で向いてない「営業」の仕事にしてみた。
かなりキツイって言われていて,一度体験すればそれ以上はあまりないと思うから。
という人がいて,「すごいなぁ」と驚いたことがあります。
また,将来やりたいことが決まっていて,それにつながるバイト選ぶという人もいるでしょう。
たとえば,イタリアンシェフになりたいからイタリア料理店で働く,といった感じです。
とはいえ,特にやりたいことが決まっていないという学生も多いと思いますので,そうした学生向けにこの後詳しく解説していきます。
とにかく,「思考停止で,何となく,みんなやっている,という理由にならない理由で適当に飛びつかないこと」が大切です。
そしてまずは,「アルバイトにもいろんなものがあるんだな」と知ることが第一歩です。
自分の知っている,思いつく仕事はかなり限られますから,アルバイト情報の掲載されているWebページやアルバイト情報誌といったものにまずはアクセスしてみましょう。
それから,仕事の情報は必ずしもこうした情報媒体に掲載されるわけではありません。
もしやりたいことが思いついたなら,お店や事務所に直接,あるいは紹介してくれそうな人にコンタクトを取ってみることです。
こういうところの「行動力」がとても大事です。
行動に移せる人はほんの一握りですから,それだけでも他の人と大きな差になります。
2.汎用的なスキルを身につける(おすすめ度 ★★★★★)
アルバイトをする「ついでに」できることとして一番おすすめなのは,
「汎用的なスキル」を身に付けること
です。
「汎用的」というのは,「ポータブルスキル」(持ち運びできるスキル=他の仕事でも役に立つスキル)とも言えます。
もう少し具体的にいえば,たとえば,
- 多くの分野でも必要になる,役立つスキル。
(コミュ力,分かりやすく説明・説得する技術など) - 仕事に限らず,役に立つ知識やスキル。
(簿記や会計の知識,資格に繫がる仕事など) - 自分で「稼ぐ力」につながるスキル。
(ビジネスの知識,資産運用の知識など)
といった感じでしょうか。
たとえば,私は冗談抜きで男子学生なら「ホスト」をやってみたら?と思っていますが,これは,ホストは「コミュ力のバケモン」でなければならないと考えているからです。
詳しくは別記事にしますが,ホストの考え方や行動は「人にモテる人」,少し悪い言い方になりますが「人たらし」になれる考え方だと思います。
なんだかんだと,ビジネスも仕事も「人」が大事です。
「商品を買ってもらう」というよりも「自分から商品を買ってもらう」というところが大きかったりしますので,サラリーマンになろうが,自分で起業しようが,本当にどこでも必要になるスキルだと思います。
では逆に,なかなか他の仕事には活かしづらいスキルにはどのようなものがあるでしょうか?
たとえば,スーパーのレジ(チェッカー)を例に考えてみます。
※もちろん,チェッカーにも細かいテクニックや技術があって,それはとても高度なものです。ただし,ここではあくまでも,他の分野に活かしやすいかという点で考えています。
レジを早く打つ,かごに素早く綺麗に商品を並べていく,お会計をする,などなど,色々なポイントがあると思います。
しかし,たとえばレジを早く打てることが他の仕事に役立つかと言えば,,,なかなか難しいでしょう。
このように,「後で他の仕事に活かせるか」を基準に考えるのが一番のおすすめです。
とにかく,「みんなやってるし」とか「ラクそうだし」みたいな理由で「何も考えずに決める」ことだけは避けましょう。
3.色々なバイト,変わったバイトをやってみる(おすすめ度 ★★★★☆)
次に紹介するバイト選びの考え方は,
とにかく色々なことをやってみる,変わったことをやってみること
です。
この考え方のポイントは,「ありきたりなことではなく,変わったことをやる」ことです。
何度も書いているように,「みんながやっているから」という理由で選ぶと,その他大勢の学生と同じ景色しか見えません。
そこで,「そんなバイトあるの?」,「え,何それどういう仕事?」,「変わったことしてるね」みたいな感想を持たれるバイトをしてみることをおすすめします。
私達が知っていることなんて世の中の世界から見ればほんの一握りで,知らないことの方が圧倒的に多いです。
大学生だろうと,社会人だろうと,それは大差ありません。
どうせなら,知らないことに触れてみた方が面白いと思いますし,貴重な機会です。
「普通のこと」しかしなければ,「普通な人,凡庸な人」一直線です。
(もちろん,それがいい,それでいい,という人に無理強いするつもりはさらさらありません。)
私も含めてですが,多くの人は保守的になりがち(=何かを変えようとするのは手間がかかりますし,面倒ですから)です。
そこで一歩踏み出して新しいことに挑戦できるかどうか,大げさではなく,それが人生を決めると思っています。
これも繰り返しですが,アルバイト情報を見たり,色々な人に聞いて見ると意外とたくさんの仕事があったりするものです。
ダマされたと思って,まずは行動してみましょう。
4.バイトを「ついでに」してしまう(おすすめ度 ★★★☆☆)
この考え方のポイントは,
ついでに好きなことや遊びが出来るようなものにすること
です。
たとえば,旅行が好きだから色々なところに出向く(出張できる)仕事にしよう,なんていうものがあります。
たとえば私の知り合いは,鉄道の駅の改札機の保守点検(と言っていたと思います。曖昧でスミマセン…)のバイトをしていたそうですが,その仕事で色々な地域に行けてよかった,と話していました。
その知り合いは,仕事でもプライベートでも,今も色んなところに出かけています。
(毎年飛行機に100回くらい乗っています(笑)ヤバイ…)
他にも,電車が好きだからJRの駅係員のバイトをやってみたいとか,趣味と仕事を兼ねてしまうことができるのもいいですね。
話が逸れますが,好きなことを仕事に出来ている人は多くありません。
(好きな仕事が向いている仕事とは限りませんが)
あとは,たとえばリゾートバイトのようなものもありますね。
スキーシーズンにスキー場でアルバイトをすると,リフト券やスキー・スノーボード用品のレンタルが付いてくるなんてものも多いです。
アルバイトついでにスキーを楽しむ,こういうのも面白いと思います。
大学生は夏休みや春休みなど,長い休みもありますから,学業に直接影響しない時期にまとめてアルバイトをすることには向いていると思います。
私もスキー場でのリゾートバイトをしようと思ったことがあったのですが,スケジュール的にどうしても難しくて諦めた記憶があります…
やってみたかった…
リゾートバイトにも色々なものがありますから,気になったらこちら⬇から見てみてください。
5.時給の高いバイトで稼ぐ(おすすめ度 ★☆☆☆☆)
時給の高いバイトでたくさん稼ぎたい!と思う人は多いと思います。
ただ,この考え方は個人的におすすめしません。
もちろんアルバイト代は高い方がいいに決まっていますが,こちら⬇の記事でも書いたように,大学生のアルバイトの時給は最低時給レベルがほとんどです。
大学生はアルバイトをしたほうがいい?アルバイトのメリット・デメリット
時給が他のバイトより高いとしても,たかが知れています。
ですから,「今ここで稼ぐよりも,将来稼ぐための力を付けよう」という方が圧倒的にいいです。
例外的に高い金額が稼げるものもありますが,それはとても希少な人材に対するものであったりします。
たとえば,10年以上前,東大のキャンパスがある駅の看板に,東大理三の学生の家庭教師だったか塾講師だったかを募集しているものがありました。
そこに書かれていた時給は4000円でした。
経済の基本だな~,と思いながら見ていた記憶があります(笑)
あとは,繁華街の夜の仕事など,なかなか万人にはおすすめしづらい仕事などでなければ,「たくさん稼ぐ」というのは現実的ではありません。
6.1つのバイトを長く続けなくていい
「仕事を長く続けられる人の方が偉い」みたいなことってよく聞きますよね。
もしくは,「長く続けられないやつは根性がない」みたいなパターンもあります。
これは「すべて間違いだ」というつもりは無いんですが,長く続けることにあまりこだわらない方がいいです。
(もちろん,1日で嫌になって辞めたとか,1回怒られたから嫌になって辞めたとかいうのは論外ですけど…)
こだわってしまうと,辛くても我慢しがちになってしまいますし,考え方が凝り固まってしまいます。
アルバイトという雇用形態であれば,ずっとその仕事を続けないことの方が一般的なわけですから,もう少しフットワーク軽く動くのがいいと思います。
アルバイトでも責任を持って仕事をするのは当たり前ですが,仕事の質や責任の違いが賃金や待遇の違いを生んでいるわけですから,正社員と同じレベルを求める方がおかしい訳です。
もう少し楽観的に考えた方が気が楽です。
もちろん,正社員であっても同じ職場に固執する必要はありませんが,転職活動など,アルバイトほど身軽には動きづらくなります。
そういう意味では,社会人になる前に色々な仕事を経験して判断基準を増やしておくのは良いことです。
「こういうタイプの仕事は向いてない」みたいな基準ができていると,将来の就職活動にも役立ちます。
もしくは,1つのアルバイトはあまり日数を多くせずに継続しながら,それと別に色々なアルバイトを組み合わせてやってみるというのも面白いかもしれません。
以前,学内のとある仕事で他学部の先生と雑談をしていた時に,その先生とこんな会話をしました。
学生には,
「企業がどういう学生を高く評価するか分かる?それは1つの仕事を長く,たとえば大学4年間続けられた学生なんだよ」
って伝えてます。
それは,上の言うことを文句も言わずに聞いて働く従順な労働力,ただの歯車に徹することができる人間が欲しいってだけじゃないですか?
そういうことですよね。
たしかにその先生の言うことには一理あるかもしれませんが,こんなものを目指すべきではないと思います。
まとめ
以上,大学生がアルバイトを選ぶ際にどういうポイントを意識して選べばいいのかについて解説してきました。
何度でも繰り返しますが,どうせ自分の時間を切り売りするなら,その後に活かせるプラスアルファがあることをした方が絶対に良いです。
この記事の内容を簡単にまとめておきましょう。
- アルバイトをするならプラスアルファを求める。
- 汎用スキル,ポータブルスキルが身に付く仕事を選ぶ。
・コミュ力,説明力,簿記会計,稼ぐ力など。
・好きなこと,遊びなどを「ついでに」やってしまう。 - 色々なバイト,変わったバイトをどんどんやってみる。
- 長く続けることにこだわらない。
- 「たくさん稼ぐこと」を目標にしない。
です。
学生の間は比較的時間の自由があります。
この時に,とにかく色々なことをやってみるのが一番大事です。
勇気はいるかもしれませんが,一歩踏み出して「その他大勢とは違うこと」をできる人になると,将来必ず役に立つ時が来ます。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
その他適宜追加します。