大学の先生にメールを送る時に,これだけはやめておいた方がいいポイントを知りたい!
高校までは先生にメールを送る機会はほとんどないと思いますが,大学生になるとメールを送る機会が増えます。
特に,大学1年生はどんなところに気をつけてメールを書いたらいいのか悩むことも多いと思います。
メールの書き方については,こちら⬇の記事でテンプレートを付けて解説していますので参考にしていただければと思います。
この記事では,実際に大学教員として学生から受け取ったメールで気になった点などを踏まえて,
- 大学生が教員にメールを送る際のNGポイント10選
を紹介します。
それぞれのNGポイントには,私の経験から実際にどのくらいの割合で目にするか(遭遇頻度),どのくらい相手に悪い印象を与えるか(悪印象度)を付けてみました。
あくまでも主に1年生を担当している私の感覚ですので,参考程度にしてもらえたらと思います。
この記事のポイントを押さえてもらえれば,大学生活の中で「失礼なメールを送って印象を悪くしてしまった」という事態は避けられます。
悪い印象を持たれてしまうと,ゼミ選択などでも不利になってしまいます。
どれも基本的なポイントで難しくないので,ぜひ最後まで読んでマスターしてください。
1.メールの書き方で印象が大きく変わる
大学生は高校生までと比べて,教員(や職員)にメールを送る機会が増えます。
私も,毎年学生からのメールを受け取ります。
メールなんて用件を伝えるだけなんだから難しくないでしょ?🤔
メールで印象がそんなに変わったりするかなぁ🤔
と思うかもしれませんが,残念なことに,基本的なポイントが押さえられていなくて,かなり不快なメールが送られてくることもあります。
あります,というより,本当のことを言えば,不快に感じることが多いです…
逆に言えば,基本的なポイントが押さえられているメールを送ってくる学生は,それだけでかなり印象が良くなります。
(もちろん,本来できていないと困るポイントではあるのですが…)
これは,ゼミの選考などでも良い方向に働きます。
1つお伝えしておくと,私はメールのやたらと細かい「マナー」だとか,そういうことを言いたいわけではありません。
細かいマナーのことを言えば,私も出来ているか自信がありません。
というか,そもそも「マナー」とかいう言葉自体,私は嫌いです。
もちろん,「普通に考えてこれは相手が不快になるわ」というものなら分かりますが,「こんなの誰が気にすんの?こじつけもいいところだわ」というレベルの意味不明な「マナー」なるものが「マナー本」に載っていたりします。
(これを書き出すと長くなるのでこのくらいにしておきます(笑))
この記事で紹介するポイントは「相手に迷惑を掛けたり,手間を掛けさせたり,困らせるものはやめてね」というものです。
メールを送る際に大事なことは,
誰が,誰に,何の用件で送っているのかが分かればOK
ということです。
ここさえ外さなければ(あとは,最低限の丁寧な言葉遣いになっていれば),あまり細かいことは気にしなくていいと思っています。
細かいことを言う人もいますが,この記事の内容はあくまでも「最低限」だと思ってください。
ただし,これはあくまで大学内での話であって,就職活動や社会になってからの場面では,もっと色々と気をつけるべきポイントが出てくると思います。
2.避けるべきNGメールのポイント10選
ということで,ここから大学でメールを送る際にやってはいけない10のポイントを紹介していきます。
①大学から付与されるアドレス以外のアドレスから送ってくる
遭遇頻度 ★★★☆☆
悪印象度 ★★★☆☆
1つ目は,大学から付与される以外のアドレス,たとえば,携帯のメールアドレスであったり,フリーメールのアドレスからメールを送ることです。
このメールのNGポイントは,
- 個人のアドレスから送られても誰か分からないことがある。
- そもそも学内の用件なのだから,大学から付与されるアドレスにすべき。
です。
もちろん,メールを送る際には送る側も名乗りますから,「誰か分からない」ということは通常発生しません。
それでも,名乗らないメールもゼロではありませんし,名乗ったとしても,本人かどうかも分かりません。
大学のアドレスは学生番号等と紐づいていることが多いので,誰からのメールなのかを確認できるというのがポイントです。
そして,学内の用件にはやはり,大学のアドレスを使うのが当然ですね。
②件名を書かない
遭遇頻度 ★☆☆☆☆
悪印象度 ★★★★☆
2つ目は,メールの件名(タイトル)を書かずに送ってくるメールです。
受け取った側には「件名なし」などと記載されます。
このメールのNGポイントは,
- 本文を読まないと用件が分からない。
- そもそも迷惑メールかと思ってしまうこともある。
「どのみち本文は読むからいいじゃん」と思うかもしれませんが,迷惑メールだと思えばメールを開きません。
それに,後で内容を確認する際などに件名から内容が分からないととっても面倒です。
相手が教員であるからといったことは関係なく,相手に手間を掛けさせることは良くないです。
③相手の名前を書かない
遭遇頻度 ★★☆☆☆
悪印象度 ★★★★☆
3つ目は相手の名前を書かずにメールを送ることです。
メールを送る場合には最初に相手の名前(最初のメールであれば所属とフルネーム)を書きます。
(2回目の返信以降などは名字だけなどでも大丈夫だと思いますが)
このメールのNGポイントはとても単純で,
- 誰に送っているか分からない。
ということです。
受け取った側にとっては,本当に自分向けのものか分からないので,本文から判断しなければなりません。
実際,送信先を間違えるという可能性はゼロではないので,確認の意味も含めて相手の名前を書きましょう。
④名乗らない
遭遇頻度 ★☆☆☆☆
悪印象度 ★★★★☆
4つ目のNGポイントは,メールの中で名乗らないことです。
いきなり本文の内容が始まるイメージですね。
このメールのNGポイントも単純で,受け取った側から見て,
- あなただれ?
となることです。
普段SNSなどを使っていると,「誰からの連絡か分かるのが普通」と思ってしまいますが,そのようなことはありませんのでちゃんと名乗りましょう。
⑤あいさつ文,締めの文がない
遭遇頻度 ★★★☆☆
悪印象度 ★★☆☆☆
5つ目は,あいさつ文や締めの文がなく,いきなり本文で始まるものです。
個人的にはあまり気にしません(相手の名前やこちらの名前が書いてあるという前提です)が,人によっては気にする人もいます。
私の場合は,用件が早く伝わった方がいいのでむしろ無くてもいいと思いますし,「こんにちわ」(※「こんにちは」を間違えているうえに,そもそも「こんにちは」ってなに!?と思います。)なんて送ってくるくらいなら何も書かないでくれ,と思ってしまいます。
ただ,1点注意が必要で,返信でこれを入れないと,
本文=「了解です。」
みたいな分になってしまうので,ここでは入れる用にしましょう。
ということで,定型の1文を入れておけばOKだと思います。
- あいさつ文なら「お世話になっております。」
- 締めの文なら「お忙しいところ恐縮ですが,よろしくお願いします。」
あたりを入れておけば大丈夫でしょう。
⑥返信してこない
遭遇頻度 ★★★★★
悪印象度 ★★★★★
6つ目は「返信してこない」,もう少し言うと,自分から送って来たくせにこちらの返信に対して返信しない,というものです。
これ,個人的にはビックリするくらい多いです。
私が1年次科目を担当しているからかもしれませんが,体感90%くらいは返ってきません(笑)
講義の内容等で質問のメールを送ってくる。
↓
返信する。
↓
無反応…
というパターンがとても多いです。
このメールのNGポイントは,
- 返信が相手に届いたか,内容を理解してくれたかが分からない。
です。
LINEなどとは違って「既読」もつきませんし,ちゃんと届いたのか,内容は理解されたのか,,,このあたりが全く分かりません。
LINEですらスタンプを送ったりしますよね?
質問に対して時間を使って返信したわけですが,質問した側がそれで終わりというのは,,,自分のことしか考えていない典型的な行動ですね。
頻度が高いこともあって,個人的には一番イラッとします。
⑦返信が一言
遭遇頻度 ★★★☆☆
悪印象度 ★★★★☆
これは6つ目のポイントの続編みたいなものですが,返信が返ってきても「了解です。」みたいな一言で終わるパターンです。
このメールのNGポイントは,
- お礼くらい言いましょう。
- 本当に分かったの?
といった感じです。
相手が時間を使ってそれなりに丁寧に返信したものに対して「了解です。」,以上!!
みたいな返信をされるとさすがにイラッとします。
返信している分,⑥よりはマシとは言えるかもしれませんが…
分からなかったところが理解できたのかは伝えた方がいいですし,相手にお礼を言うのは当然でしょう。
それと余談ですが,人によっては「了解」という言葉を良しとしない人もいます。
私は個人的にはあまり気になりませんが,人によっては「「了解です,了解しました」じゃなくて「承知しました」だろ」と言う人も多いです。
「承知しました」を使っておく方が無難ですね。
⑧時間に余裕がないタイミングや土日に送ってくる
遭遇頻度 ★★★☆☆
悪印象度 ★★★☆☆
8つ目はメールを送るタイミングに関するものです。
メールのタイミングで問題があるなと感じるものは主に2つのパターン(もしくはその組み合わせ)です。
1つは,土日に送ってくるパターンです。
大学教員の場合には土日が休みとは限りませんが,少なくとも土日に授業がある教員は,平日に比べれば多くはないはずです。
(土曜日に授業がある大学もありますし,学会が開催されたりしますので休みとは限りませんが。)
そのタイミングで質問その他のメールが送られてくると,気にする人は結構気にするかもしれません。
私の場合は基本的に土日は返信しないのであまり気にしませんが,やめておくのが無難です。
もう1つは,すぐに作業などをしないと間に合わないメールを送ってくるパターンです。
軽いもので言えば,「ゼミの課題の提出が間に合いませんでした。どうしたらいいですか?」とゼミ開始の10分前に送って来るなんてケースもあります。
酷いもので言えば,たとえば,「推薦書を書いて欲しい。期日は明日まで。」みたいな依頼です。
何か頼むのに自分のことしか考えていないと思われますし,最悪なのは,これを土日に送ってきたりするパターンです。
当然ですが,こんな依頼が来たら普通に断ります…
⑨成績の配慮依頼,救済措置の依頼,締切後の課題の押し付け
遭遇頻度 ★★★★☆
悪印象度 ★★★★★
9つ目は成績の配慮や締切後に課題を添付したメールなどです。
たとえば,
試験の点数が悪かったです。何とかなりませんか?
レポートで代替できませんか?
(Webの)提出が間に合わなかったので,メールで提出させてください。
みたいなメールです。
このメールのNGポイントはもうシンプルに,
- 何ともならないし,何も生まないただただ無駄なこと。
ということです。
成績評価基準通り,締切どおりに運営していてこうなっているなら,本人の責任以外の何物でもありません。
ちなみに,救済措置がしてもらえるのか?といったことについては,こちら⬇の記事に詳しく書いていますので参考にしてみてください。
これはもう,毎年来ますね…
私の場合は1年生科目なので,卒業がかかった4年生の履修者は少ないので多くはないです。
(そのため「遭遇頻度」は★4つにしています。)
4年生が多く履修している科目や必修科目の担当だったらもっと多いかもしれません。
本当に無駄な時間と作業にしかならないので,送らないでください。
➉口語,絵文字,たくさんの誤字脱字,最低限の敬語・丁寧語が使えていない
遭遇頻度 ★★☆☆☆
悪印象度 ★★★★☆
最後のNGポイントは,口語の文章であったり絵文字が使われているメール,誤字脱字がいくつもあるメール,最低限の丁寧語が使えていないメールです。
このメールのNGポイントはシンプルで,
- なんでそんな馴れ馴れしいの?
- せめて1回は文章を見直してよ。
ということです。
本当に基本的なことなので説明は不要でしょう。
それほど頻繁に見かけるわけではないのですが,たまに「誰目線?なんでそんな上から目線?」みたいなメールも来ます。
友達同士であっても,仮に業務の話をするならちゃんとした文章にしますよね。
雑談をしている場などではないので,最低限の基本ポイントは押さえましょう。
まとめ
以上,大学生が注意すべきメールのNGポイントを10個紹介してきました。
最後にもう一度箇条書きにしておきます。
- ①大学から付与されるアドレス以外のアドレスから送る。
- ②件名を書かない。
- ③相手の名前を書かない。
- ④名乗らない。
- ⑤あいさつ文,締めの文がない。
- ⑥返信がない。
- ⑦返信が一言。
- ⑧時間に余裕がないタイミングや土日のメール。
- ⑨成績の配慮,救済依頼,締切後の課題の添付。
- ➉口語,絵文字,複数の誤字脱字,最低限の敬語・丁寧語が使えていない。
これらはいずれも私が実際に遭遇したことがあるもので,程度の差はあってもすべて相手の印象を悪くします。
基本的にすべてに共通するのは「自分のことしか考えていない」ということです。
逆に言えば,この基本的な部分さえ押さえていれば,致命的なほどのダメージにはならないと思いますので,メールを送る際にはチェックしてみてください。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
その他適宜追加します。