大学の授業で使う教科書は全部買わないといけないの?
あんまり使わない授業もあるっていうし,教科書代も掛かるし,どうしよう…😯
大学生にとってこの「教科書を買う/買わない問題」は毎年頭を悩ませるものではないでしょうか。
特に入学したばかりの1年生にとっては悩みの種です。
「買ったけどほとんど使わなかった」なんて話を聞いたりすると,ますます悩んでしまいますね。
この記事では,この「教科書を買う/買わない問題」についてこれらの⬇点から解説していきます。
- 教科書は買うべき?それとも買わなくていい?
- 教科書を買うかどうかの決め方
- 教科書はどこで買えばいい?
- 使い終わった教科書はどうすればいい?
この記事は,実際に講義を行う教員としての経験だけでなく,自分自身が学生だった時の経験なども踏まえて書いています。
この記事を最後まで読んでもらえれば,大学の授業で教科書を買うかどうか,いつ買うかなどの悩みを解決するヒントが得られますので,ぜひ最後まで読んでみてください😄
前提:教科書を使用する科目は減少傾向
この記事の内容に入る前に,ひとつお伝えしておきたいことがあります。
それは,
教科書指定は減少傾向にある
ということです。
昔(10年以上前)に比べて,教科書を指定する(=シラバスに「教科書」として本が指定されていて,購入するのが基本となる)科目は減っています。
その理由はいくつかありますが,一番は「Web上に資料をアップロードするのが一般的になったから」です。
今では,大学ごとに授業支援システムが利用できるようになっており,学生がデータをダウンロードできる状態になっています。
そのおかげで教員が人数分のコピーをして教室に持ってくる必要もなくなりました。
アナログ方式を使うことが多い先生方が定年で退職されていっていることもありますね。
ただし,教科書指定がされる科目は今でも一定数ありますので,そうした科目で教科書を買うかどうかについて解説していきます。
1.大学の教科書は焦って買わなくていい
最初に結論をお伝えしておくと,
大学の教科書は焦って買わなくても大丈夫だよ。
ということです。
もう少し言えば,初回~2回目くらいの授業では持っていなくても大丈夫,という感じです。
それって結局あとで買うってことじゃないの?🤔
これはちょっと違っていて,初回~2回目くらいは「様子見」をして「必要かどうかを決める」ようにすると良いです。
様子見を勧める理由はこのような⬇感じです。
- 授業の中で教科書をどのくらい使うか分からない。
- 初回から教科書を持っている前提で授業を進めることは多くない。
- 必要と判断した場合,後々でも買える。
教科書関連で学生から聞こえてくる不満で多いのは,
教科書買ったけどほとんど使わなかった!😠
というものです。
多くはないと思いますが,教科書指定をしていてもレジュメ等の配布資料をメインに使って,ほとんど教科書を使わないという授業もあったりします。
こういう場合は,最初の方に様子見をすることで回避できます。
また,最初の方は履修登録期間や履修変更期間と重なっていることもあります。
教科書の準備が間に合わないことも考慮して,教科書を持っていないことにある程度配慮して講義を行う教員も多いです。
そして,様子見の結果,教科書を買うことにした場合にも基本的にはすぐに入手できます。
教科書販売は十分な量を確保していますし,絶版本などを教科書に指定することはありません。
教科書を買うのは,授業ごとに教科書が必要かどうかを見極めてからでOKということです。
2.大学の教科書は高い?値段はどのくらい?
大学の教科書を購入するかどうか迷う一番の理由は,はやり「お金がかかるから」ですよね。
教科書の値段は科目や担当者によって様々なので一概には言えないのですが,
- 基本的にとんでもなく高い本を教科書に指定したりはしない。
- ざっくりといえば,2000円~3000円くらいのものが多い印象。
(ただし,これは経済学部の教員である私の印象ですので,他学部では異なるかもしれません…)
教科書として購入してもらうことを前提にしている本は,極端に高いものはほとんどないと思います。
(学部の授業の場合です。大学院だとちょっと変わりますね。)
「それでも高いよー!」と思うかもしれませんが,だからこそ「必要かどうか」をできるだけしっかりと見極めたいですね。
3.大学で教科書を買うかどうかの決め方
それで,具体的に買うかどうかはどうやって決めたらいいの?🤔
教科書を買うかどうかを決める時には,次の2つの基準で考えてみてください。
- 授業の中でちゃんと使うものであること。
- ちゃんと「教科書」として書かれたものであること。
分かりづらいと思うので,詳しく説明していきます。
まず①ですが,教科書をほとんど毎回,しっかりと使うようなら教科書を買う方が良いです。
反対に,教科書として指定しているのに,ほとんど使わずにレジュメ等で授業を進めることが多いなら買わなくていいです。
そして,これを見極めるためには,
- 数回その授業に出て確認する。
(焦って買わなくていいといった理由です。) - その科目を履修したことがある学生(友達や先輩など)に聞く。
(教員のキャラクター次第では直接聞いて大丈夫な教員もいます。)
という方法があります。
次に②ですが,これは結構分かりづらいです。
「教科書である」というのは,「研究書(専門書)ではない」ということです。
このあたりの違いや,そういう本を教科書にする教員がいる理由などについては,別記事で小ネタとして詳しく書きますので,少々お待ちください。
研究書(専門書)ではないっていうのはどうやって見極めればいいの?🤔
とりあえず見て欲しいのは,
- 本のタイトル
- 著者
です。
具体的にはこちら⬇のフローチャートに沿って考えてみてください。
あくまで参考程度ではありますが,このフローチャートで「買ってOK」となっているものは,多くの場合は「教科書」として書かれたものになります。
反対に,「要注意!」となったものは「講義をしている先生本人の本で研究書(専門書)」である可能性が高くなってきますので買わない方がいいです。
4.大学の教科書はどこで買えばいい?
教科書を買うって決めたらどこで買ったらいいの?
できるだけ安く手に入る方がいいんだけど…🤔
教科書はどこで買ってもOKだよ。
一番基本的なのは大学の教科書販売(たとえば生協など)ですが,手に入ればどこでも大丈夫です。
ちなみに,生協等での購入だと定価よりも若干割引になっているのではないかと思いますが,このあたりはそれぞれチェックしてみてください。
教科書の入手方法としては,
- 大学の教科書販売(生協など)で買う。
- ブックオフなどで買う。
- アマゾンなどのネット通販で買う(新品でも中古でもOK)。
- 友達や先輩から譲ってもらう。
などが考えられます。
特にこだわりが無ければ,安く手に入るならその方がいいですよね。
ただ,あまり起こらないことですが,中古品などだと版が違っていて若干内容が違っていたりする可能性もあるので,その点は確認しておいてくださいね。
私自身は全く経験がありませんが,私の兄が大学生だった時に,答案用紙にその科目の教科書(担当教員が書いた本)の「レシートを貼り付けて提出させる」という,狂気の教員がいたそうです…
中古で入手するとその教員に印税が入らないからなのか,在庫を捌けさせたいのか,,,分かりませんが,,,こういう輩は無視しましょう。
もっとも,今時こんな教員はいないと信じたいですが…
印税その他のお話については,別記事で触れますので少々お待ちください。
5.使い終わった教科書はどうする?
単位を取れた科目の教科書ってどうすればいいの?🤔
興味や思い入れがあるものなら取っておいていいし,そうでなければ友達にあげてもいいし,買取店で買い取ってもらってもいいと思うよ。
当たり前のことではありますが,使い終わった教科書をどうするかは,本当に学生の自由です。
興味がある,資格試験などの関係で見るかも,勉強した記念,などなど,「また開く可能性がある本」なら残しておいても良いですね。
そうでない本(あるいは,また開く可能性があっても必要になった時にまた入手すればいいと考える場合)なら,古本屋で買い取ってもらったり,友達や後輩などに譲ってもいいでしょう。
まとめ
以上,大学の教科書を買うべきかどうかについて解説してきました。
簡単にまとめておきましょう。
- 教科書は焦って買わなくて大丈夫。
- 教科書を買う基準は,
・授業の中でちゃんと使うこと。
・研究書(専門書)ではなく「教科書」であること。 - 教科書はどこで入手してもよい。
大学の教科書は,1,2回授業に出席して必要かどうかを判断してから購入するようにしましょう。
初回の授業から持っていなければダメというものではありませんから,焦らなくて大丈夫です。
ところで高校までの教科書と大学の教科書ってどう違うの?🤔
などの気になるポイントについては改めて別記事にしますので少々お待ちください。
それでは最後まで読んでいただいてありがとうございましたm(_ _)m
適宜追加します。