大学の授業って欠席しても大丈夫なの?🤔
先生は「出席を取らない」って言ってたけど,信じて大丈夫なの?🤔
欠席の連絡は必要なの?欠席届は?🤔
欠席する理由には色々なものが考えられますが,この記事では欠席の理由にはあまり触れずに(参考までに「サボる」場合も考えています)「欠席」そのものについて解説していきます。
この記事ではこれらの内容⬇について解説しています。
- 大学での「出席」と「欠席」の扱いとは?
- 「講義」と「演習(ゼミなど)」では考え方が変わる?
- 大学の授業は欠席しても大丈夫なのか?
- 欠席する場合の連絡は必要なのか?
- 欠席届は必要なのか?
- 授業を「サボる」場合はどうなのか?
この記事の内容は,現役大学教員として授業をしている経験を基に書いています。
この記事を読んでもらえれば,大学での授業の「欠席」に対する考え方を知ることができますので,「欠席するかどうかの判断」や「欠席する場合の対応」を知ることができます。
ぜひ最後まで目を通してみてください。
1.大学での出席と欠席の扱い
1-1.大前提は「出席が基本」
まず当たり前の大前提ですが,それは,
授業には出席するのが基本
※とはいえ,大学生は自己判断と自己責任。
ということです。
そもそも知識や考え方などを修得するために,授業料などの高いお金を払って大学に通っているわけです。
もっと言えば,目には見えないですが,大学に行かずに仕事をしていたら得られたであろう「お金」や,それを得る「機会」を手放して大学に通っているわけです。
さらに,大学に通って勉強している時間は,大学に通っていなければその分もっと他のことができるわけです。
「お金」も「時間」も犠牲にして大学に通っているわけですから,授業には出席するのが基本ですよね。
それに,授業を欠席しても,単位を取るためにその分の(あるいはそれ以上の)時間を使って勉強をする必要があります。
こういうことを考えれば,授業に出るのが何だかんだと結局効率的なんだということが分かりますね。
オンライン授業で「いつでも受けられるから」と,先延ばしにした人にはよく分かってもらえる気がします…😅
念のためにお伝えしておくと,真面目に出席することが絶対的に大事だといっているわけではありません。
他に優先すべきことがあればそちらを優先しても構いませんし,可能な限り手を抜いて単位を効率的に取ることもひとつの能力だと思います。
個人的なイメージですが,大学教員は「真面目に出席していたパターン」と「ほとんど授業に出てなかったパターン」に分かれることが多い気がします。
いわゆる「留年」をしていた教員も結構います(笑)
このあたりも含めて,「自己判断」です。
他人に言われて決めるものではありません。
1-2.大学に「出席点」は存在しない
もうひとつ知っておいて欲しいことは,
大学に「出席点」というものは無い
ということです。
でも「出席点」って聞いたことがあるよ🤔
たしかに,昔は出席点という言葉がありましたし,私も学生の頃に見たことがあります。
かつては「3分の2以上出席しなければ試験を受けられない」→結果として単位取得ができないというものがありました。
でも,今は出席点というものはありませんし,出席回数を成績評価基準とすることはできません。
要するに,
- 出席しただけでは何の点数にもならない。
- 出席はある意味で「前提」とされている。
ということです。
似たような言葉に「平常点」というものがあります。
ゼミなどの演習系の科目,実習系の科目や体育などで多く見られるこの「平常点」というのは,出席点とは違うものです。
平常点は,出席した上で授業内での取組みや成果を成績評価基準にするというものです。
たとえば,その場にいただけでずっと寝てた,みたいな場合には「平常点」は付きません。
演習系の科目などでは「3分の2以上」などの出席回数を単位取得の条件としている場合もあります。
これは,科目の性質上出席が前提となっていると担当教員が判断した結果です。
出席は「最低条件」であって,出席していれば単位がもらえるわけではないというところは改めてお伝えしておきます。
2.授業の欠席は成績や単位に影響するか?
やっぱり一番気になるのは,欠席したら成績に影響するかどうかだよ!
授業への欠席が成績に影響するかは,科目の性質や担当教員の判断によって変わってくるので一概には言えませんが,「講義系」と「演習系」に分けてざっくりとお伝えしようと思います。
2-1.講義科目(平常点評価ではない科目)ではほとんど関係ない
履修者の多い講義系の科目に多いですが,定期試験やレポートによって評価を行う科目の場合,講義を欠席したとしても基本的に関係ありません。
「基本的に」って言われると心配になるんだけど…😥
欠席が成績に影響するのは,たとえば,「講義内で成績評価に含まれる課題やレポートを書かせて回収する場合」であったり,成績評価に「平常点」が含まれる場合です。
つまり,シラバスの評価基準に「授業内での課題」や「平常点」といったものが書いていなければ,欠席しても成績に影響はないということです。
その場合は,テストの点数やレポートの評価で成績を付けることになり,「期末試験100%」や「レポート100%」となるはずなので,欠席しても関係ありません。
でも,出席を取る先生もいるよね?
その場合はどうなるの?🤔
はい,実はこれ,私もよく分かりません。
そもそも,私は自分の講義では出席は取りません。
講義科目で出欠を取っている教員が何を考えているのか不明です…
講義科目は人数も多い上に「出席登録目的」だけで来る学生もいるので,本当に面倒臭いしイライラするだけだと思うんですよね…
考えられる理由としては,
- まだ大学に「3分の2以上の出席が必要」といった規定がある場合にその条件を確認している。
- 成績評価の段階で多少の考慮をするため。
- 成績とは関係なく参加状況を把握したい(書いてみたものの正直理由は不明)。
①はそのように規定してしまっている以上,必要になることかなと思います。
(ただ,仮にそうなっていたとしても,正直なところ出席の確認していない教員も多いと思います…)
②は,気持ちとしては分からなくはないですが,成績評価基準に含めていないものを考慮することにはかえって問題があると思います。
「シラバスに書いたこと」というのはある意味で「学生との契約」なので,それに反することは(特に最近は)問題視されるようになってきています。
こんなことを言うと「非情だ!薄情だ!」と言われるかもしれませんが…
③は,,,分かりません…
たとえば,成績には反映しないけどゼミ選考の際に考慮するとか,そういったことはあり得るかもしれませんね。
2-2.ゼミなどの演習系科目,実習科目では当然関係する
ゼミなどの演習系科目では「平常点」評価が多いです。
これはゼミなどへの取組みを評価するものですから,基本的には「出席していなければ評価できない」ことになります。
発表資料や論文などの「成果物のみ」での評価もあり得るかもしれませんが,ゼミの中での発言などが「平常点」として評価されることが多いでしょう。
ゼミなどの演習系科目,実習科目などでは「欠席」は致命的です。
3.欠席の連絡は必要か?
ここまで読んでいただいた方はすでに予想できていると思いますが,これもやはり講義系と演習系で異なります。
3-1.講義系の科目は不要
講義系の科目では欠席の連絡は不要です。
授業内でレポート課題がある場合でも,欠席はただ「未提出」となるだけですので連絡は不要です。
講義内で課された課題の提出期限が講義内ではない場合(たとえば,翌週の講義までといった場合)には,教員に連絡して課題の内容を聞くといったこともあるかもしれません。
ただ,その場合にも欠席の連絡自体にほとんど意味はないでしょう。
出席を管理している科目であれば伝えておいても良いかもしれませんが,それでもその科目の評価には影響しないと考えてよいです。
3-2.演習系科目では必須
ゼミなどの少人数の演習系科目では,欠席の連絡は必須です。
特に,自分がグループや個人での発表・報告に当たっている回に無断欠席となると,,,その回の予定が思いっきり狂ってしまいます。
他の学生にも迷惑がかかることになりますし,前もって伝えていれば教員が代案を考えることもできたかもしれなません。
演習系科目では必ず連絡するようにしましょう。
その際にもう1つ注意点ですが,
直前の連絡はやめてください!
たとえば,ゼミの開始10分前に,
朝から体調が悪くて発熱もあるので欠席します。
なんて連絡してくる学生もいたりします。
直前まで行けるかどうか粘っていた,と好意的に考えることもできなくはないですが,
それならもっと早く連絡できるでしょ。
今から代案考えて準備するのは無理でしょ。
と感じるのが普通でしょう。
欠席するならばある程度早めに決めて,余裕をもって教員に連絡しましょう。
あるいは,事前に体調不良を伝えておいて,もし体調が回復したら行きます,くらいの連絡をしておいても良いかもしれません。
それと,もしグループ単位で活動しているならグループのメンバーにも伝えておくのを忘れないようにしましょう。
4.欠席届は必要か?
欠席届については,
- 講義系科目は不要
- 演習系科目も不要
(ただし,公欠扱いになるものは提出しても構わない)
という感じです。
そもそも出欠管理をしていない科目であれば不要です。
(授業内での課題などがある場合は提出しておいても大丈夫です。)
演習系の科目でもしっかりと連絡をしておけば十分だと思います。
念のため教員に欠席届が必要かどうか確認してもよいですが,公欠などでない限り「欠席」という事実に変わりはありませんから,それほど重要ではないです。
5.サボってもいいのか?
最後に,いわゆる「サボり」の場合はどうかというのを考えてみましょう。
「自主休講」なんて言われるものですね(笑)
これについては,教員の立場からすると,
- 講義系科目→ご自由に。
- 演習系科目→ご自由に。
ただ,他の学生に迷惑をかけることになるので,それ以降も出てこないでもらえると助かる。
というのが正直な感想です。
最初に書いたように,大学生,大人ですから,自分で決めてもらってかまいません。
講義系の科目の場合,誰かに迷惑がかかるわけではありませんので欠席してもらっても何の問題もありません。
演習系の場合には発表の順番が変わってしまったり,その日のスケジュールが狂ったりして他の学生に迷惑がかかります。
その場合には,その次からも出てこないでもらえると「いないものとして予定を組める」ので助かります。
まとめ
大学の授業の欠席の扱いについて,講義系科目と演習系科目に分けて解説してきました。
この記事の内容をまとめておきましょう。
- 大学の授業は出席が前提だが,「出席点」は存在しない。
- 講義系科目では,
・欠席しても影響はない。
・欠席の連絡や欠席届は不要。 - 演習系科目では,
・欠席は授業の運営だけでなく成績にも影響する。
・欠席の連絡は必須。
・欠席届は教員に確認。
・サボりは自己判断でしても構わないが,演習科目では迷惑がかかるのでその後も欠席としてほしい。
以上です。
大学生ですから,他人に言われて何かを決めるわけではありません。
自己判断ではありますが,特に理由がなければ授業にはちゃんと出ましょう。
お金をかけて大学に通っているのですから,欠席はお金の無駄遣いになってしまいます。
それでは最後まで読んでいただいてありがとうございましたm(_ _)m
解説して欲しいことなどがあれば是非コメントをお願いいたしますm(_ _)m
適宜追加します。