大学では単位が取れれば卒業できるから,単位さえ取れればいいんじゃない?
良い成績を取るメリットってあるの?🤔
多くの学生は「単位が取れたかどうか=C(可)以上かどうか」を一番気にします。
卒業に関わりますしね😅
ちょっと別の視点から,この記事では「いい成績(=SやA)を取るメリット」を紹介していこうと思います。
この記事の内容⬇です。
- 良い成績を取ると,
- ゼミの選考で有利になる。
- 奨学金(優秀者への給付型奨学金)の対象者になれる。
- 卒業式の代表や,卒業時の表彰がある。
- 学内のプログラム,編入,転学部,転学科で必要になる。
- 就職活動には残念ながらあまり影響しない。
この記事は,現役大学教員として感じていることに基づいて書いています。
この記事を読んでもらえれば,今まで漠然としていた「良い成績を取るメリット」が分かりますので,勉強のモチベーションを高めることもできます!
ちなみに,,,メリット云々は関係なく,しっかり取り組んで身につけること=良い成績もついてくる方が良いというのは大前提です。
ただ,この記事ではあえてそれ以外の客観的なメリットについて紹介したいと思います。
ぜひ最後まで読んでみてください👍
1.ゼミ選考で有利になる
最初に紹介する良い成績のメリットは,ゼミの選考で有利になることです。
ゼミの選考で有利になるということは,自分の希望するゼミに所属できる可能性が高くなるということです。
こちら⬇の記事で解説しているように,ゼミ選考では「成績」が1つの大きな評価基準になります。
学生に関して教員が持っている情報は本当に少ないので,「成績」は大きな判断基準になります。
人気のゼミであればある程度の成績は「スタートライン」ですし,あまり人気のないゼミであっても,ある程度しっかりと単位を取っていないと「この学生,取って大丈夫かな…」と怪しまれてしまいます。
ゼミは大学の授業の中でも数少ない「少人数の演習形式」の授業です。
そこで自分の希望する(=関心のある分野の)ゼミに入れるかどうかは,学生生活やその後の人生に意外と大きく影響する可能性があります。
2.奨学金(成績優秀者への給付型)の対象者になれる
つづいて紹介する良い成績のメリットは,成績優秀者への奨励を目的にした給付型奨学金の対象者になれるということです。
詳しくはこちら⬇の記事で解説していますが,奨学金の中には世帯の収入等の経済的条件がなく,優秀な成績を収めている学生に対して支給する(=給付型なので返済不要です)奨学金があります。
成績優秀者に支給されるわけですから,当然ながら「成績の良い順に」支給対象者が決まります。
要するに,「頑張った報酬としてお金をもらえる」ということです。
それも,1万円や2万円といったものではなく,たとえば30万円など,結構な金額であることも多いです。
こうした奨学金は,貸与型(=返済の義務がある)奨学金よりも圧倒的に対象の枠が少ない(=若干名(1,2名程度))です。
ただ,成績優秀者への奨励を目的とした奨学金の存在を知らない学生も意外と多いので,競争率も意外と低かったりします。
頑張って良い成績を取っている人はぜひ応募してみてください。
ちなみに,学外の民間企業などが支給してくれるこのタイプの奨学金もあったりします。
「大学からの推薦」という形を取る場合もありますが,その時にも推薦する学生を選ぶ基準は基本的に「成績」になります。
3.卒業生,学部,学科の代表になれる,成績優秀者で表彰される
良い成績を取るメリットの3つ目は,卒業式の卒業生代表や学部,学科の代表になれることです。
あるいは,卒業の際に「成績優秀者として表彰される」ことです。
大学は高校までと比較して卒業生の人数が多いので,「学位記」(=卒業証書に似たもので,学部を卒業すると「学士」の「学位」が授与されます)を1人ずつ受け取ることはほとんどありません。
学部単位で,あるいは学科単位で代表者1名が受け取ることが多いです。
そしてこの代表者はどうやって選ばれるかといえば,,,
その学部,学科で一番成績がよかった学生になるね。
ということです。
いや,恥ずかしいし,メリットどころかむしろ嫌だよ!
という人もいるかもしれませんね(笑)
強制ということはないので,断れば次点の人が代表になると思います。
ただ,良い記念になりますからもし選ばれたら堂々と引き受けましょう!(笑)
成績優秀者で表彰される場合には賞状と記念品がもらえたりします。
私が学部生だった時は確か各学科で上位5名が対象になっていたと思います。
ゼミの先輩が学科の代表として学位記をもらったそうです。すげー!(笑)
ちなみに,この成績の基準はGPAのように「平均」で決める場合もあれば,専門科目の「S」と「A」の「個数」で決める場合などもあって,大学によりけりです。
気になる人は教員や事務に聞いてみてください。
(珍しいことを聞く学生だと思われると思いますが(笑))
4.学内のプログラム,編入,転学部,転学科で必要
良い成績を取るメリットとして,学内の人数制限のあるプログラムなどで有利になることや,編入,転学部,転学科が選べることがあります。
学内のプログラムには色々なものがありますが,たとえば短期の交換留学プログラムなどです。
もちろん,希望者全員が参加可能なものもあれば,募集人数が決まっているものもあります。
全員が参加できない場合は「選考」が必要になりますが,やはり「成績」が大事になりますよね。
それから,
別の大学に編入したい!
別のことに興味が湧いたから学部を変更したい,学科を変更したい!
となった時に,ある程度の成績(GPAの数値など)が条件として設定されていることがあります。
試験があることもありますが,成績が理由で「応募資格なし」になると悲しいですから,ある程度の成績を取っておくといざという時に選択肢が広がります。
5.就職活動にはあまり影響はない
良い成績を取っていれば就活でも有利になるんだよね?😊
就職活動は多くの学生にとって学生生活の中での最大の心配/関心事の1つでしょう。
ただ,
正直言うと,残念ながらあんまり影響はないかな…😅
というのが率直な意見です。
ここまで読んでいただいた方は何となく感じていると思いますが,この「成績」が影響を持つのは「その大学の中」がほとんどです。
こちら⬇の記事で少し触れていますが,他の大学の学生との比較は難しいんですね。
中堅レベルの大学のGPA3.5と,東大のGPA3.2の学生がいたとして,GPA3.5の学生の方が優秀かといえば,,,この数値だけでは判断できません。
学生にとって一番役立ってほしい就職活動では,「良い成績」は残念ながらそれほど大きな影響力はありません。
就職活動ではむしろ,「何をやって来たか」,「自分の考えをしっかり持っているか」などの方が重要になります。
もちろん,成績の提出を求める企業もありますから,その場合には「全部ギリギリCで卒業」よりも「SやAもたくさん取って卒業」のどちらが良いかといえば,比べるまでもありませんね。
就活ではあまり影響は大きくありませんが,それでも良い成績を取っておく方が良いのは間違いありません。
まとめ
以上,大学で良い成績を取るメリットについて解説してきました。
簡単にまとめておきましょう。
- 良い成績を取ると,
・ゼミの選考で有利になる。
・奨学金(優秀者への給付型奨学金)の対象者になれる。
・卒業式の代表や,卒業時の表彰がある。
・学内のプログラム,編入,転学部,転学科で必要になる。 - ・就職活動には残念ながらあまり影響しない。
同じお金と時間をかけて大学に通って勉強をするわけですから,しっかり知識や技能を身につけて,結果として良い成績を取る方が良いに決まっています。
ただ,それだけでなく,ここで紹介したメリットも知っておくとモチベーションもアップすると思います。
(ちなみに,最低限の労力で効率的に単位を取って,それ以外の勉強の時間を確保するといった技能も意味のあるものです。
良い成績がすべて,と言うつもりはありませんが,一般的には良い成績を目指すのが良いでしょう!)
それでは最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m
その他適宜追加します。