大学の面接試験ってどういう風にやるの?
どんなことを聞かれるの?
どういうところを見ているの?
分からないよー!😥
受験生にとってはとっても重大な問題ですね。
ネットで調べると本当に色々なことが書かれていて,受験生も頭を悩ませて大変だろうなぁと思います。
ただ,個人的に思うことは,
そんなに複雑なことじゃなくて,もっとシンプルだよなぁ
というものです。
この記事では,入試で行われる面接試験の概要について解説していきます。
※面接で差がつくポイントについては別記事にて紹介します。少々お待ちくださいm(_ _)m
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この記事では,指定校推薦や公募推薦などで行われることが多い「面接」の概要について書いています。
- 面接で何を見たいと思っているの?
- どのような質問が想定されるの?
- 面接は誰が担当するの?
- どうやって判定するの?
この記事は,実際に面接試験を複数回担当した経験などを基に書いています。
※ただし,あくまでも私個人の意見であって,特定の大学,あるいは大学全体の見解ではありませんのでご注意ください。
また,個人面接(集団面接ではない)が対象となっている点にご注意ください(集団面接は担当したことがありません…)。
面接試験について知ることで,「完全に未知のもの」で不安ばかりが膨らむ面接試験に,少し落ち着いて準備して臨むことができるようになりますよ😄
3分程度で読めますので,面接試験について知りたい方はぜひ最後まで読んでみて下さい👍
1.大学入試の面接で何を見たいと思っているか
早速ですが,そもそも大学入試の面接では「何を見たいと思っている」のでしょうか?
入学試験には筆記試験(共通テストや一般入試),面接,小論文など,いくつもの方法があります。
その中で「面接」という方法が選ばれているわけです。
ということは,筆記試験で測るような,いわゆる「学力」そのものを見たいわけではないということは何となくわかりますよね。
なぜなら,学力を見たいなら「筆記試験」にすればいいわけですから。
面接で見るであろう主なポイントとして考えられるのは,以下の4つです。
- ちゃんと自分の頭で考えているか
- 入学後,しっかり勉強してちゃんと卒業してくれそうか(大学の授業についてこれるか)
- やる気があるか(=大学に行きたいのか,ここの大学に来たいのか)
- 極端に「ヤバイ人」でないか
個人的に面接で特に重要なことは,1番目の「ちゃんと自分の頭で考えているか」だと思っています。
上の3つは基本的にセットになるイメージで,ざっくり言えば「志望理由書の内容の確認」みたいな感じですよね。
ちゃんと自分で考えている受験生なら,志望理由書の内容と大きくズレた答えになったりしませんし,比較的スラスラと答えられるはずです。
他人が考えたテンプレを使ったり,思ってもいないことばかり書いている受験生に質問をすると,
なんかこれ,本人はよく分かってないな…
となって,評価は悪くなります。
つまり,面接の目的は「「志望理由書」の内容は,ちゃんと自分で考えて書いたもので,それをしっかり自分の言葉で説明できますよね」ということの「確認」と考えるのが一番しっくりきます。
4つ目の「極端に「ヤバイ人」でないか」という点は,たとえば,
- すごく態度が悪い
- すごく言葉遣いが悪い
- 質問と関係ない答えばかり言う
のような,「まぁ普通はないよね」というレベルのことがないかの確認みたいなものです(笑)
普通に受け答えしていれば全然問題ありません。
逆にほとんど見れない(見ない)のは,先ほども書いたように「学力」ですね。
口頭で聞けないこともないですし,そういう質問をするところもあるのかもしれませんが,
それなら筆記試験か口頭試問やればよくね?
というのが私の感想です。
2.大学入試の面接ではどのような質問が想定されるのか
面接では「自分の頭で考えているか」,「やる気があるか」というところを見ていると書きました。
つまり,質問はそれらを見るための質問,ということになります。
とすれば,自然と質問のパターンは決まってきます。
基本的なパターンと,全体のうちのその質問の割合のイメージはこのような⬇️感じです。
- 志望理由書の内容について口頭で説明してもらう(4割くらい)
- 志望理由書の中に書かれた中でいくつか深堀りする(4割くらい)
- 担当者のアドリブ(2割くらい)
志望理由書の内容から派生する質問
完全なアドリブ(志望理由書に書いたことと直接関係ないものも)
これ以外に,最初に「形式的な確認(氏名,受験番号など)」や,緊張緩和のためのちょっとした雑談などが入ることもあります。
●志望理由書の内容については,たとえばこんなイメージです。
志望理由書には目を通しましたが,ここの大学のこの学部を志望する理由を改めて教えてください。
志望理由書に〇〇と書いてありますが,具体的にはどういうことですか?
みたいな感じでしょうか。
●志望理由書の深堀りは,志望理由書には簡単に書いてあることを少しく詳しく聞かせて欲しいというイメージです。
たとえば,
高校の「政治・経済」の授業で「〇〇に関心を持った」と書いてあります。
それ以降,〇〇に関連して自分で調べたことなどがあれば教えてください。
〇〇に関連したニュースなどで特に関心を持ったものはどんなものがありますか?
みたいな感じでしょうか。
これに答えられず,「特にありません」などとなってしまうとキツいですね...
●「アドリブ」は,,,これはもう予想できません(笑)
その時に思ったことを答えるしかないですね。
ただ,聞く方も「予想外の質問だし,答えられないことも想定内」なので,あんまり焦らなくて大丈夫です。
「アドリブ」はちょっと別としても,基本的にはベースになる志望理由書をしっかり自分の頭で考えて書けていれば,面接は「確認作業」みたいなものです。
志望理由書を書く際のポイントなどについてはこちらの⬇記事にまとめてあります。
ところで,受験生にとってはこんな⬇疑問があるかもしれません。
どういう質問をするかは事前に決められているの?
これに対しては,「この質問をしてください」と指定される場合もあるのかもしれませんが,基本的には「面接の担当者にお任せします」というのが多いと思います。
※「最初に氏名と受験番号を確認してください」などの形式的なものはあると思います。
(いくつもの大学の面接を担当したわけではないので,個人的な意見に過ぎませんが…)
志望理由書の内容も受験生によって違いますし,複数の会場で面接を同時進行で進めるのが普通で,同じ質問というのは現実的ではないですからね。
3.大学入試の面接は誰が担当するのか
面接の担当者,要するに「面接官」は誰がやるのか?を知りたい人もいるかもしれません。
これはおそらく想像通りだと思いますが,その大学の,その学部の教員です。
そして,複数人(多くは2人でしょうか)で担当するのが普通です。
1人だけでは評価が偏ると困りますし,たまたま知り合いがいて忖度を,,,なんてことになってもいけませんからね。
※ちなみに,自分の子供が受験する年だったりすると,事前にそれを伝えて担当者から外してもらいます。
面接の担当者はその学部の中で決まった人がやるわけではありません。
年によって違いますし,「持ち回り」という感じです。
4.面接の評価・判定はどのように行われるのか
面接を行った後は,合否判定をしなければなりません。
基本的な流れは,「1.大学入試の面接で何を見たいと思っているか」で書いた4つのポイントについて,
面接官個人→同じ部屋の面接官で合議→学部全体で合議→判定
となります。
複数の会場で実施しているので,ある程度の基準のすり合わせなどが必要になります。
最終的には「教授会」での「承認」を経て合否判定が確定します。
とはいえ当然のことですが,面接を担当した教員の判断が最も重要視されます。
面接で他の受験生に差をつけるための具体的なポイントについては,こちら⬇の記事で詳しく書いています。
それと,なんか「教授会」などという凄そうな言葉が出てきましたね(笑)
「教授会」って何?ということについてはいずれ別記事で紹介しようと思います。
まとめ
大学入試の面接試験の様子について解説してきました。
まとめるとこのような⬇️感じです。
- 面接で見るのは,
・自分で考えているか
・やる気があるか
・大学の授業についてこられるか
・ヤバイ人でないか - 主な質問パターンは,
・志望理由書の確認
・志望理由書の深掘り
・アドリブ(ほぼ予測不可) - 面接はその学部の教員が複数で担当
- 面接で見るポイントについて,面接官同士→学部での合議して判定
どうでしたか?
少しは具体的なイメージが出来たでしょうか?
受験生の不安が少しでも和らげられればうれしいです。
最後まで読んでいただいてありがとうございましたm(_ _)m
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